活蟹や生ガニを買った時は、自分で茹でる必要があります。
初めてカニを茹でるという場合は、茹でる時のポイントを知らないことも多いです。
間違った茹で方をすると、味を損ねてしまって台無しになることもあります。
この記事では、そんなカニの茹で方のポイントや解凍方法を紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
カニのおいしい茹で方の基本:押さえるべきポイントは5つ!
カニをおいしく茹でる時に押さえておくべきポイントは、この5つになります。
それぞれなぜやらなければいけないのか、しっかりと把握しておきましょう。
茹でる前にカニは解凍しておくこと!
生カニは、冷凍してあるものは必ず解凍することが必要です。
生カニを解凍する時は、蟹をビニール袋に入れて流水で素早く解凍するようにしましょう。
自然解凍すると、黒く変色することがあるので、流水で短時間で解凍するのがおすすめです。
また、完全に解凍させずに、半解凍した程度で茹でていきましょう。
塩の濃度は3‐4%ほどで茹でること!
カニの種類 | タラバガニ | ズワイガニ | 毛ガニ | 花咲ガニ |
塩分濃度 | 3% | 3% | 4% | 3% |
カニを茹でる時は、塩加減が大事ですがカニの種類によって塩分濃度は違ってきます。
上の表を参考に、茹でる時の塩分濃度の目安にしてください。
薄味が良い場合は、1%ほど下げるなど調整しましょう。
3%なら水1Lに塩30g、4%なら水1Lに塩40gです。
茹で時間は再沸騰してから計ること!
カニの種類 | タラバガニ | ズワイガニ | 毛ガニ | 花咲ガニ |
茹で時間 | 20分 | 15-20分 | 15-20分 | 15-20分 |
カニを茹でる時間は、種類によって違ってきます。
上記の表を参考に、カニの種類に応じて茹でる時間を変えていきましょう。
また、同じカニであってもサイズによって火の通り加減が違うので、それも考慮して調整するのが重要ですよ。
茹ですぎると身がパサパサになることがあるので、小さめのカニや爪・足だけを茹でる時は短めに設定するのが大事です。
カニミソが流れないように甲羅を下にして入れること!
カニを茹でる時は、甲羅を下にして茹でるのが鉄則です。
これはカニを茹でたときに、カニミソが流れていかないようにするためになります。
甲羅を上にして茹でてしまうと、固まるまえに甲羅の隙間から流れて行ってしまうんです。
カニミソが流れるを避けるためにも、カニを茹でる時は甲羅をしたにして茹でましょう。
吹きこぼれそうになっても差し水はしないこと!
カニを茹でていると吹きこぼれそうになることがありますが、差し水はしてはいけません。
差し水をしないのは、カニが完全に茹で上がっていないときに温度を下げることで、黒く変色してしまうからです。
そのため、再沸騰したら吹きこぼれないように火加減をうまく調整することが必要になります。
また、吹きこぼれそうなときは、表面に強く息を吹きかけることで吹きこぼれを防ぐことができるので、その後に火加減を調整することも選択肢の一つですよ。
タラバガニ・花咲ガニのおいしい茹で方を紹介!
カニの種類 | タラバガニ | 花咲ガニ |
塩分濃度 | 3% | 3% |
茹で時間 | 20分 | 15-20分 |
タラバガニ・花咲ガニは同じヤドカリの仲間なので、手順が同じです。
茹で時間が違うので、その点に注意しましょう。
1、茹でる前にカニミソを取り除いておく!
タラバガニ・花咲ガニのカニミソは固まらないので、茹でると脚に流れていってしまいます。
カニミソが脚に流れていくと味が悪くなるので、茹でる前に取り除いておくことが大切です。
また、ヤドカリ類のカニミソはおいしくないので、あっても意味がないですよね。
脚の身をおいしく食べるためにも、必ず取り除いておきましょう。
2、水で洗って汚れを落とす!
次に水で洗いますが、これは軽く洗う程度で大丈夫です。
丁寧にきれいに洗おうとすると、うま味も一緒に流れて行ってしまうことがあります。
うま味が逃げることを防ぐためにも、軽く洗う程度に抑えてよごれを洗い流しましょう。
3、沸騰したお湯に甲羅を下にして入れて茹でる!
沸騰したお湯に甲羅をしてにして入れて、茹でていきます。
カニを入れるとお湯の温度が下がるので、再度沸騰させてから時間を測っていきます。
タラバガニなら20分、花咲ガニなら15-20分茹でていきましょう。
時間が経ったらお湯から上げて、ザルに上げて水分を切ります。
ズワイガニ・毛ガニのおいしい茹で方を紹介!
カニの種類 | ズワイガニ | 毛ガニ |
塩分濃度 | 3% | 4% |
茹で時間 | 15-20分 | 15-20分 |
ズワイガニ・毛ガニの茹で方は同じで、手順はこの二つです。
ただ、塩分濃度が違うのでその点だけ注意しましょう。
1,水で洗って汚れを落とす!
ズワイガニ・毛ガニも、タラバガニと同じように茹でるまえに水で洗って汚れを落とします。
ズワイガニ・毛ガニは、カニミソもおいしいのでそれは取ってはいけませんよ?
軽く洗って表面の汚れを取って、茹でる準備をしてましょう。
2、沸騰したお湯に甲羅を下にして茹でる!
茹でる時は同じで、甲羅を下にして茹でます。
タラバガニ・花咲ガニはカニミソを取り除いているので甲羅が上でもまだいいですが、ズワイガニ・毛ガニは絶対に甲羅を下にして茹でていきましょう。
甲羅を下にして茹でないとカニミソが流れてしまうので、それは避けなければいけません。
おいしいズワイガニ・毛ガニのカニミソを食べたいなら、甲羅を下にして茹でることはぜったい覚えておきましょう。
カニが鍋に入らない時はどうすればいい?
カニが鍋に入らないときは、脚を関節で切って入れるようにしましょう。
しかし、鍋の大きさによっては、関節を切っても入らないときもありますよね。
その場合は、フライパンなどで茹でるようにしましょう。
お湯から脚などがはみ出したりしても、蓋をすれば大丈夫ですよ。
全体的に熱がしっかりと伝わるように、工夫しながら茹でていきましょう。
冷凍生カニの解凍は流水で短時間で行うことが鉄則!
冷凍生カニを解凍する時は、短時間で行うことが大切です。
生カニの場合は、時間をかけて解凍してしまうと黒く変色してしまいます。
これは、カニの身が酸化して黒く変色するものであり、腐っているわけではないので食べることはできます。
しかし、味も悪くなっているので、黒く変色しないようにすることが大事です。
冷蔵庫などで自然解凍のように長い時間をかけると黒く変色するので、流水で短時間で解凍するのが鉄則になります。
また、生カニであっても「生で食べられる」などの表記がない限り生食には適さないので、加熱調理して食べるようにしましょう。
冷凍ボイルガニを解凍するとき押さえておく3つのポイント
冷凍ボイルガニを解凍する時に注意することは、この3つですね。
では、それぞれの項目について確認していきましょう。
半解凍で食べ始めること!
冷凍ボイルカニは、完全に解凍すると溶けた氷と一緒にうま味が抜けていってしまいます。
そのため、おいしく食べるためには、完全に解凍しない方がいいです。
ボイルガニなら8割ほど解凍されたら、表面の氷を取りながら脚から食べていくのがいいですよ。
そうすることで、時間差で解凍されていくのでおいしい状態で最後まで食べることができます。
このようなことがあるので、完全解凍させないように気を付けましょう。
茹でる・蒸す・レンジで加熱はドリップが逃げためしないこと!
冷凍ボイルガニを急速に解凍しようとして、茹でる・蒸す・レンジで加熱しようとすることがありますが、これはしてはいけません。
理由は、茹でる・蒸す・レンジで加熱して解凍することでドリップが出て、うま味が流れて行ってしまうからです。
ドリップとは、素材のうま味などが含まれる液体で、解凍したあとに出やすいものになります。
ゆっくりと解凍すれば大量に出ませんが、急いで解凍するとドリップが出ておいしくなくなります。
そのため、茹でたり・蒸したり・レンジで加熱したりして、解凍するのは避けるようにしましょう。
解凍したものは再冷凍しないこと!
一度解凍したカニを再冷凍すると、うまさが損なわれてしまいます。
そのため、解凍したカニは、再冷凍してはいけません。
カニ通販などで冷凍されているものは、専用の冷凍庫で急速冷凍しているものです。
これは、急激に凍らせることで風味を失わずにカニを冷凍しています。
しかし、家庭の冷凍庫では温度も高く急速に冷凍できるわけでもないので再冷凍せず、調理して日持ちするようにするのが一番です。
冷凍ボイルガニの解凍時間はカニの種類によって違います!
カニの種類 | タラバガニ | ズワイガニ | 毛ガニ |
姿 | 24-36時間 | 18時間 | 24時間 |
脚 | 24時間 | 12時間 | |
カット脚 | 18時間 |
冷凍ボイルガニは、蟹の種類によって解凍時間が違います。
大きなカニほど解凍時間がかかりますし、脚など解凍されやすい部位は時間も早いです。
解凍時間の目安は表のとおりになりますが、蟹の大きさやグレースの付き方によっても解凍時間が異なるので、ある程度時間が経ったら確認するようにしましょう。
また、冷凍ボイルガニは、冷蔵庫で自然解凍させるのが一番ですよ。
冷凍ボイルガニを解凍する重要な手順を確認しましょう!
冷凍ボイルカニを解凍する際には、以上のような2つのポイントがあります。
これを押さえることで、うまく解凍できるのでしっかりと覚えておきましょう。
カニを乾燥せないようにする対策すること!
冷凍ボイルカニをカニ通販で注文すると、発泡スチロールの箱で送られてくることが多いですが、箱から蟹を取り出して冷蔵庫で解凍します。
その際にカニが乾燥しないように、キッチンペーパーなどで包んでビニール袋に入れて解凍しましょう。
カニが乾燥してしまうと、身がパサついてしまう原因になるので気を付けましょう。
バットなどの深さがある容器に入れてグレース対策すること!
冷凍ボイルガニは、表面にグレースという氷の膜が張ってあります。
そのままの状態で解凍すると水が漏れたり、カニが液体に浸かることになります。
カニがグレースが溶けた液体に浸かるとうま味が逃げてしまうので、グレースが溶けた液体に浸からないようにすることも大切です。
バットなどに網を敷いてそこにカニを置き、グレースが溶けても液体に浸からないようにするといいですよ。
また、バットごと袋で包むと乾燥対策にもなって最適です。
おいしいカニの茹で方:まとめ
この記事では、冷凍生カニや活蟹のおいしい茹で方を紹介しました。
カニを茹でる時に失敗したくない場合は、正しい解凍の仕方と甲羅を下にして茹でることを徹底しましょう。
その際には、タラバガニ・花咲ガニとズワイガニ・毛ガニでは茹でる前の下準備がちょっと違うことに注意が必要です。
おいしいカニを正しい手順で茹でて、美味しく食べましょう!